イスタンブールではSeven Hills Hotelに宿泊したいと思っていた。
このホテルは丁度ブルーモスクとアヤソフィアを結んだ中点にあり、
屋上にあるレストランからの眺望がすばらしい事で有名だったからだ。
しかしながら、Seven Hills Hotelは満室であった。
ホテルの担当者からは代わりに、系列のホテルであるBlue Hills Hotelの斡旋を受けた。
※Blue Hills Hotelは閉業したようです。
Blue Hills Hotelの予約に至るまでに担当者と何度かメールのやり取りをするなかで、
「朝食はSeven Hills Hotelに食べに来ても良いですよ」と言ってくれた。
なので、イスタンブール最後の朝はお言葉に甘えて、
「今から行きます」と一報を入れてからSeven Hills Hotelに向かった。
Seven Hills Hotelからの眺めは噂に違わぬものであった。
ブルーモスクとアヤソフィアが手に取るように近く、
また同時に全容を視界に捕らえる事ができる。
地上から眺めるとすれば、これらの建築物は巨大過ぎて、
近づけば全体を見ることが出来ず、離れれば他の建物も同時に視界に入って来る、
と言った具合だ。
回りの家々の屋根や、石畳の道は濡れていた。未明に雨が降った事を伺わせる。
トルコ滞在中はずっとこのような天気だった。
夜中に雨が降って、日が昇るにつれて天気は回復していく。
雨上がりの空気と、朝の清冽さとが相まって、モスクの輪郭を一層シャープにしていた。
片や、ボスポラス海峡の方に目をやると、
朝靄の中を幾隻ものタンカーやコンテナ船が往来しているのが見えた。
景色に見とれている内にアヤソフィアの開門時間が迫っていたので、
慌ててSeven Hills Hotelを後にした。
アヤソフィアに着いたのは開門10分程前だったが、
既に15m程の入場券購入の為の行列が出来ていた。
9時になると門が開かれ、特に待つことも無くすんなりと入場できた。
館内は想像していたより広い。
床も壁も全て石造りで空気はひんやりしており、
音の反響が独特の雰囲気を醸し出している。
館内上部の回廊のようなところに上がると、
教科書に出ていたモザイク画を間近に見ることが出来た。
イスタンブールで見たものの中では、アヤソフィアが圧巻であった。
それから、アヤソフィアでのお目当てのひとつである、
「マリアの手形」に挑戦することにした。
柱の窪みに親指を入れたまま、手を1回転させることが出来ると、子宝に恵まれるそうな。
全部で3回チャレンジして、3回とも成功した。
しかし、独身の自分としては、子宝に恵まれると逆に困るような気が…。
ちなみに京都は清水寺の音羽の滝。
3つの筧から流れ落ちる3筋の水にはそれぞれご利益があり、
ひしゃくで受けて飲むとそのご利益が得られる。
ただ、3筋全てを飲むとご利益がなくなるという、強欲を戒める仕組みになっている。
一方の「マリアの手形」も3回やると、効果が無くなってくれるかな?
でもやっぱり、将来的には子宝に恵まれたいような…。
アヤソフィアを出ると入場待ちの行列が、最後尾が見えないほどになっていた。
近くにある「地下宮殿」をさらっと見てから、ホテルに戻った。
そろそろイスタンブールを後にして、次の目的地に向かわねばならない。
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