鉄道のパスが余っていたので、
出来るだけ遠く、と言う訳でケルンに行くことにした。
今思えば、訪問可能国にベネルクスも加えておけばよかった。
ベルギーorオランダにも、行けるものなら。
ケルンはベネルクス3国へ向かう際の、ドイツ側の玄関にあたる街で、
ブリュッセルやアムステルダムなら2時間程度で行ける。
当初の予定では午前中に出発するつもりが、
寝坊その他の理由で12時ミュンヘン発の電車に乗ることになった。
ICE(ドイツ版新幹線?)を乗り継げば17時位に着けるらしい。
車内では、1等車限定だが、サッカーボールの形のチョコを配っていた。
サッカーのヨーロッパカップ開催中だからだろうか。
マンハイムで乗り換えなのだが、
フランクフルト~ケルン間は新線と、
ライン川沿いを走る旧線があるらしい。
ICEは新線を走るようだ。
どうせならライン川も見たいので、
旧線を走るIC(ドイツ版特急?)を待つ事にした。
しかし、入線してきたICは、いかにもローカル線と言うような車両だった。
1等車は1車両しかなく、しかもコンパートメント(個室)タイプだ。
おまけに満席。
2等車の方に移ってもても、満席だった。人が座っていない席があっても、ほぼ予約されている。
やはり人気路線なんだろう。
仕方なく、扉のところで立ち乗りする事になった。
マインツを過ぎるころから、ライン川との並走が始まった。
対岸はブドウ畑などが続いており、良い感じの雰囲気だ。
早起きして、ライン川クルーズ船に乗っても良かったなと思う。
ライン川下りの名所の一つ、ローレライが突如現れた。
慌てて写真を撮ったので、ピンボケしてしまった。
またも、名所と思われる、中洲に立つ城が見えて来た。
ライン川交通の関所として使用され、税金を徴収していたらしい。
今度は落ち着いて写真を撮ることができたが、線路脇にある旗が写りこんでしまった。
間が悪い。
この日は、雨が降ったり止んだりだった。
そのお陰が、虹を見ることが出来た。
ずいぶんと低い位置にある。
コブレンツを過ぎたところで、少し空いてきたので座ることができた。
もちろん2等車であったが。
途中、西ドイツ時代に首都だった、ボンを通過した。
ベートーベンの生まれ故郷でもあるこの街にもいつかは行って見たいと思う。
今回は時間も遅かったので素通りすることにした。
ケルンに着くと、駅の目の前に大聖堂があった。
周辺の開発のために一時は危機遺産に登録されたが、市当局の努力によって回避されたそうだ。
とは言え、確かに大きく、迫力がある。
内部ではミサのような事が行われており、観光客は前の方には行けなかった。
でも司教(らしき人)の声が反響し、
その音響効果のせいでありがたく聞こえるから不思議だ。
建物外部の壁は長年の汚れか、黒ずんでいる。
これは、ドイツの建物全般に言える気がする。
それに天気の悪さと、日曜の人通りの少なさも相まって、
何となく殺風景な印象を受けた。
大聖堂の近くには、有名ブランド店や米系ホテル(Hyatt)があり、
大きな街であることは間違いない。
ライン川はケルン市内も流れている。
この辺りまで来ると水量豊富で、文句なしの大河だ。
電車用の鉄橋に歩道も付いていたので渡ってみた。
ライン川の対岸から振り返って見ると、大聖堂の全容がよく見えた。
そうこうしている間に、電車の時刻が迫って来た。
出来れば帰りにフランクフルトでも寄りたいと思っていたが、ちょっと無理なようだ。
DB(ドイツ国鉄)のHPで調べたところケルン→ミュンヘンは混むので座席予約を推奨すると書かれていた。
なので、ケルンについてすぐ予約をしたのだが、しておいて良かった。
1等車でもほぼ満席で、2等車に至っては、通路やデッキまで人が溢れていた。
しかし、それもマンハイムまでで、そこを過ぎると空席が目立った。
今日は一日中電車に乗っていた気がする。
やはり、遠出する時は早起きしないといけない。
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