イスタンブールを離れる前、最後のシメにと、
フォーシーズンズで遅めのランチを食べることにした。
https://www.fourseasons.com/istanbul/
トルコ滞在中に食べた料理のなかで、これが一番美味しかった。
かつては難攻不落を誇ったイスタンブール。
入城(=陥落)が難しいと言う事は、逆に外へ出るのも難しいと言う事だ。
フォーシーズンズからアタチュルク空港へはタクシーで向かったのだが、
渋滞で車は全く動かず、『間に合うのか?』と、やきもきさせられた。
旧市街の、車一台分の幅の細い道が迷路のように入り組んでいる中を、
地元民の乗用車に加えて観光バスやタクシーが入り乱れていた。
しかし、一度城壁の外に出ると、そこには幹線道路が通っており、
車も順調に流れて事なきを得た。
アタチュルク空港の国内線ターミナルでは、
建物の中へ入る前にもセキュリティチェックを受ける必要があった。
ウサマ・ビンラディン殺害のニュースが世界を駆け巡った矢先なので、
それと関係があるのか、或いは通常の事なのかは分からない。
国内線ともなると、流石に観光客の姿はまばらだ。
ただ平日の昼間にもかかわらず、人の往来は激しい。
トルコは鉄道が発達しておらず、国内の移動手段は専らバスか飛行機に限られるからだろうか。
イスタンブールからネブシェヒルへのフライトは1時間とちょっと。
嬉しい事に、機内食が出るとは予想外であった。
その一方で、ネブシェヒル空港は予想以上に貧相であった。
見渡す限り続く草原の中に滑走路が1本あり、
無人駅の駅舎のような小さなターミナル建屋があるだけ。
『こんな所に取り残されたら、かなわんな』と、外に出て送迎業者の群れと対面した。
今回は乗り合いタクシーの送迎をホテルに依頼していたのだ。
しかし、自分の名前が見つけられない。
『またか!』と思ったところに、「どこのホテルだ?」と聞いて来るので、
「ギュヴェンだ!」と答えると、ギュヴェンに向かう予定の運チャンが一歩前に出てきて、
良く見ると自分の名前が書かれていた。
運チャンが名前を書いた紙を裏向きに持っていたのだ。
今回の旅行はPCを持って来ているので、
同じ轍は踏むまいと、初日の晩、ホテルに予約の再確認のメールを送っていたのだ。
ホテル側からも、問題ない旨の返信があったし、それが奏功したのかも知れない。
皆がそろったところで出発した。
カッパドキアの中心部である、ギョレメに着いた頃にはすっかり暗くなっていた。
小雨がパラパラと落ち始めていた。
乗り合いタクシーには同じホテルのコが一人乗っていた。
アイルランドから来たコだった。
「天気が良いと、星がキレイなのにね」と、話しかけてみた。
「あなた、ここに来たことあるの?」
「ここのホテルは良いホテル?」
と、矢継ぎ早に質問された。
「安いから、そんなに期待出来ないんじゃない?」と答えると、
「そう…。」
彼女は長期滞在するらしかった。
チェックインをして、申し込んであるアクティビティの確認など、
諸々の事務手続きを済ませた。ここまではオーナーが対応してくれた。
その後、オーナーのアシスタントが追加のツアーの勧誘をしてきた。
オーナーの指示でやっているのだろうが。
しかし、アシ君は残念な感じだったな…。
地図に色々と書きながら、一生懸命説明してくれてはいるものの、
何故か黄色の蛍光マーカーで。
見えへんし。
部屋に入って見ると予想通り、設備もそれなりのものだった。
と言っても、シングルが空いてなくてツインの部屋だったので、
それなりの金額だったが。
一番の誤算はドライヤーが無かった事だ。
アシ君にドライヤーを借りれるか聞いたら、「後で持って来る」と言ったきり。
ニワトリと同じ、3歩歩いたら忘れるタイプやな。
憎めない感じの奴ではあったが。
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